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炊き出しの現場から生活保護のこと

世論を騒然とさせている生活保護費受給のこと。
政治について云々することは、ここでは避けたい。
ただ、昨年炊き出しの手伝いに行ったときのことを、報告させていただきたい。
 
昨年は、炊き出しというと被災された方々の現場をさすことが多かったけれど、
手伝いに行ったのは路上生活者支援の炊き出し。
主催は、とあるNPO法人。
公園へは、ご飯配りとゲームをやるボランティアスタッフと、NPO法人スタッフ、
内科、歯科、精神科医などからなる医療チームが同行する。
もちろん参加する医師たちも、治療費も含み、手弁当のボランティアだ。
 
公園に着くと、いくつかのチームに分かれ、何種類かのゲームに興じた。
こうして遊んでいただいている間に、NPOと医療スタッフが、皆さんの様子、
健康状態などを診たり、相談にのったりする。
ゲームのあとが食事になる。
 
生活保護を受けている人数は把握できるが、
路上生活者の人数は、行政も正確にはつかめない。
炊き出しに来る人は限られているし、一か所にいるわけではないからだ。
公園で炊き出しのお世話になる人たちの多くは、
健常者と障がい者の中間にある方が多いと聞いた。
ここでいう障がいとは、体のことでなく、発達や精神状態のことらしい。
仕事を斡旋しても、トラブルを起こして続かない。
仕事を覚えることができない、など。
 
NPOスタッフの皆さんは、仕事を紹介したり、生活保護費受給のサポートをし、
炊き出しを求めて集まる方たちの自立支援をする。
こうした方々が生活保護費を受けるために役所を訪れても、
門前払いされたり、書類を作成する能力がないために手続きができないことが多いそうだ。
それで、NPOスタッフが同行すると、スムーズに実現するというお話を伺った。
 
もうひとつ、生活保護費受給に大きな支障を持つ方々がある。
炊き出しを求めて集まった人の中に、女性の姿があった。
私もお話をしたが、どこにでもいる人、というより、
むしろ優しそうな、感じの良い方だった。
こんな生活をする理由は、伴侶からの暴力だ。
戸籍上の相手があり、無収入として生活保護を受けさせることができない。
命に係わるほどの暴力から逃れてきているので、離婚の手続きもできないのだ。
 
高度経済成長の時代、中学を卒業して働きに出る人たちは「金の卵」と呼ばれ、
もてはやされた。
けれどもその時代から、仕事をすぐに辞めて路上生活者になる人は、
多くいたそうだ。
教科書には載らない、歴史の裏舞台。
このNPO法人では、ずっと、そういう方たちを支援してきたからこう言う。
「この食事は、一食の満腹のためのものではありません。
これから、一生のお付き合いのための食事なのです」と。
 
生活保護受給の実態や政治的論考については、
ブロ友のTABIBITOさんがすばらしい記事を書いていらっしゃるので、
ご紹介させていただきます。
 
 
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コメント

非公開コメント

No title

蒼天さん、ありがとうございます!
言の葉が深く突き刺さってしまい…などと、
ふざけてる場合じゃありませんね^^;

困っている人たちと、それを長い間支えている人たちがいるということ。
手伝いに行って初めて知りました。

No title

まさえ0504さん、ありがとうございます!
私も手伝いに行くまでは、体が元気なのに不正受給しているのではないかという考えを持っていました。
でも、公園に来られた方々の多くは、一見健康そうですが、
知的、精神的に普通ではない方が多いということでした。
そういう方をしっかりサポートするためにも、働ける方には
きっちり働いて社会貢献していただきたいですね(*^_^*)

No title

shizuさん、ていねいに読んでいただき、ありがとうございます(*^_^*)
私もテレビや新聞で報道されることしか知りませんでした。
けれども、現場の方の言葉は説得力があり、心をゆすぶられ、
手伝いに行った日はなかなか寝付けませんでした。
こうして真剣に向き合って下さる方に読んでいただけて、
うれしいです。
ありがとうございます☆

No title

D-R KURENAIさん、ありがとうございます!
現場にいらっしゃるKURENAIさんこそ、
いろいろな実態を見ていらっしゃることでしょう。
報道だけでは、やはり知り得ることに限界がありますね。
制度の問題、難しいですね。

No title

マスコミの報道を鵜呑みにしていて 深く掘り下げて 観たり考えておりませんでした TABIBITOさんのブログ読ませていただきました 社会の通念を変えていかなければならないようですが 時間がかかりそうですね

No title

ながみちさん、深く読んでいただき、感謝いたします。
私も、炊き出しの現場の方のお話を伺い、考えが変わりました。
本当は、生活保護を受けている方より、受けられない方の方がもっと
深刻な状況でした。
どうやったら本当に必要な方のもとへ届くのか、
おっしゃる通り、改革には時間がかかると思います。

No title

ひーさん、実際に活動をされるところがすごいですね!私もリーマンショックでいろいろと考えさせられました。なにかできないかと、所属している生協が行っているホームレスの方の自立支援施設へ寄付をしています。NHKの「プロフェッショナル」でも取り上げられた奥田知志さんが中心となってる活動なのですが、奥田さんの行動は本当にすごいの一言です。私も今後寄付だけでなく、何か行動をしたいな~と思います(^^)

No title

あじさいさん、昨年はとあるきっかけで手伝いに行かせていただきました。
本当は、あじさいさんのように、継続的な活動が必要だと思います。
仕事をリタイヤしたら、こんな活動のお手伝いができたらな~と、
思っております(^^ゞ
奥田さんのこと、知りませんでした。
こちらのNPOの方々にも、本当に頭の下がる思いでした。

No title

おはよっ♪ 姉御~♡( ´ ▽ ` )ノ

ズルする人達が
皆の足枷になってるよね…

救える命が救えない気持ち
歯がゆいでしょうね…

No title

姉御ねヘアースタイルは
モサモサになってしまったらしいけど…

蒼天はモテモテだから
明日に備えて寝ま~す(^_-)-☆

ハーレムhttps://s.yimg.jp/images/mail/emoji/15/ew_icon_s96.gif">な夢を見る予定だよぉ♡
おやすみ~https://s.yimg.jp/images/mail/emoji/15/ew_icon_a75.gif">
明日が楽しい1日でありますようにhttps://s.yimg.jp/images/mail/emoji/15/ew_icon_s316.gif">

No title


上のコメ
姉御の が
姉御ね に

どんまい~~~( ´ ▽ ` )ノ

No title

こんにちは♪蒼天さん ~( ´ ▽ ` )ノ

そうですね。
ほんの一握りの人たちの不正が、
本当に必要な方たちの受給まで
難しくしています。

心配ですね~(>_<)

No title

ひーさんすばらしい活動なさっているのね。
読んでいて心を打たれました。
多くの方々にこの厳しい現実を知って
ほしいですね。

No title

あ~、実は私は髪の毛がたくさんあるため、
いつももさもさなのです(^^ゞ
蒼天さんのてっぺんが怪しくなったら、
少し分けて差し上げますよ(^_-)~☆

楽しいハーレムの夢見てね♪

No title

蒼天さん、
「の」と「ね」は真ん丸くて似てますね♪
「わ」も似てるので気を付けてね♪
ぷふふ(^_-)ー☆

どんまい~~~( ´ ▽ ` )ノ

No title

keikei さん、ありがとうございます♪
私も手伝いに行くまでは、お年寄りでもない方が生活保護を
受けていると、不正受給のように厳しい目で見ていました。
けれども、現場の方のお話を伺い、ずいぶん考えが変わりました。
読んでいただけてうれしいです。
ありがとうございます。

No title

やはり、不正受給は問題ですね。
けっきょく本当に必要とする方たちから、その権利を奪っている事にもなるのでしょうね!

ぽち☆

No title

eig★ee さん、ありがとうございます(*^_^*)
社会のいろいろな歪みは、誰もが納得いかないけれど、
その解決策というのが簡単には見つからないですね。
ぽち、ありがとうございます♪

No title

ひーさん様
現場からのすばらしいリポートに心打たれました。さまざまな方のコメントもたいへん興味深いものでした。また、私の記事を紹介してくださってありがとうございます。
生活保護問題では、さまざまな社会問題が関連し、つながっているんですね。
路上で暮らすホームレスの方々の中に高い割合で知的障がい者、精神疾患の方がいるということは、これまでも指摘されていました。2年前の東京池袋での精神科医などの研究グループの調査では34%の人に知的障がいの可能性が認められたといいます。また、精神科医らによる別の調査からは、同地域のホームレスの約6割にうつ病や統合失調症など精神疾患が認められたとのことです。ホームレスの問題は、障がい者問題とも関連する問題で、障がい者福祉の観点からの支援も必要だと思います。
また、学生や若者が路上生活者、ホームレスに危害を加える事件も一部で発生していますが、人を虫けらのように見る傾向や差別・偏見があることも見逃せません。命と人権を尊重する教育も大切だと思います。
そのためにも、国や自治体が実態を把握し、机の上でなく現場をしっかり見ることが大切ですね。

No title

TABIBITOさん、ありがとうございます!
私は勉強不足で、この炊き出しのことを書きたいと思っていたものの、書いていませんでした。
TABIBITOさんの記事に助けていただいて、ようやく
書くことができた次第です。
こちらこそ、助けていただき、ありがとうございました。

実際、現場を見て分かったことは、路上生活者の方は、一度職場などに入ることができてもすぐに元に戻り、一時的な支援ではなく、生涯にわたる支援が必要なのです。
そして、確実に「障がい者」の認定を受けている人には公的支援がありますが、体は丈夫でも少し知的に障がいがある方は何の支援も受けられず、路上に出てしまうことになるようです。

社会問題は、おっしゃる通り、たくさんの問題がつながっていますね。
社会全体での見守りが必要だと思います。