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浪人生息子のピアノ調律

一年ぶりに、ピアノの調律師が来た。
朝からてんてこ舞い。
何がかというと、浪人中の息子の部屋の掃除である。
私が一年間足を踏み入れていなかった、息子の部屋。
「ほこりで人は死なない」がモットーの我が家ではあるが、
このほこりでは死ぬかもしれないと思った。
 
息子が3歳になったとき、初めての習い事ととしてスイミングに連れて行った。
水が怖くて大泣きした息子は、帰り道、小さい声で私に言った。
「ぼく、ヤマハに行きたいの」。
ヤマハが何をするところかを、知って言っているのかも定かでない。
「来年になっても行きたかったら行こうね」。
翌年、ヤマハに入った息子は、喜んで通った。
以来、受験を控えた昨年の夏まで、ピアノを習い続け、弾き続けた息子。
小学校では吹奏楽部でトランペット。
中学ではジャズ部でドラムとピアノ、
高校では軽音楽部でドラムやキーボードをやっていた。
息子の傍にはいつもピアノがあり、音楽があった。
 
小さいときには、「1の指、2の指」と言いながら爪を切っていた。
一週間に2、3回は爪を切ると言っていた息子。
爪が伸びていては、ピアノが弾けないからだ。
息子の爪が伸びたままになっているのを、今年、初めて見た。
予備校の勉強と模試に追われ、好きな音楽を封印して、頑張っている。
ピアノの横の楽譜も、ほこりをかぶっていた。
 
弾かなかったピアノでも、やはり調律。
春になったら、猛練習をしたいと言っていた。
ピアノも、弾いてもらえるのを待っていることだろう。
 
ずっと昔、ほこりというのは宇宙から降ってくると、何かで読んだことがある。
息子に以前それを話したところ、
「ぼくの部屋はずいぶん宇宙に近いようだよ」と言って私を笑わせた。
やれやれ、息子の部屋は、今でもずいぶん宇宙に近いようだ。
 
ほこりまみれの一日だった、師走前。
もう、秒読み。
 
 
 
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コメント

非公開コメント

No title

☆「僕の部屋は…」の言葉、最高です。息子さんの人柄、ひーさんの眼差し、…素敵な記事ですね。
他人ながら、春が来たら、思う存分ピアノに没頭してもらいたいと、祈念致します。

No title

もう…師走ですね…
わたしは、小さい頃に母に言われてオルガン教室に行っていましたが、楽しくなくて…やっぱり泣いていましたhttps://s.yimg.jp/images/mail/emoji/15/ew_icon_s366.gif">発表会はかわいい服を着れるからhttps://s.yimg.jp/images/mail/emoji/15/ew_icon_s325.gif">と言われましたが、まったく魅力を感じず…人前に出るのも嫌いだったのでhttps://s.yimg.jp/images/mail/emoji/15/ew_icon_s366.gif">花の仕事を選んだ時は人に見られながら作るhttps://s.yimg.jp/images/mail/emoji/15/ew_icon_s325.gif">て初めは赤面していましたhttps://s.yimg.jp/images/mail/emoji/15/ew_icon_s363.gif">

No title

Hannibalさん、いつもあたたかいコメントありがとうございます。
どんな春がきても、親として受け止めなくてはいけないと、気の引き締まるこの頃です。うれしくても悲しくても、音楽があり、それを一緒にやる仲間がいてくれることに、感謝しています。

No title

Lestoilesさん、いつも見てくださってありがとうございます。オルガン教室に通っていらしたんですね!私も母に勧められましたが、行く勇気さえ持てず、行く前に挫折しました。。。音楽をつくるのも、フラワーアレンジメントも、楽しみと、緊張と、センス、なのでしょうか♪