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音楽家というものは

女性二人のジョイントリサイタルへ行った。
場所は、とある小劇場。
ソプラノとメゾソプラノのリサイタルだった。
 
以前、コンサートホールの方から聞いたことがある。
音楽家は、とても気が強い。
ソロをとっている人など、自分のミスでもバックのオーケストラを睨みつけるくらいの気性だと。
確かに、仕事で絡む声楽家の方たちには、
他人の失敗に手厳しい一面がある。
そしてまた、美しい。
凛として、美しい。
 
プログラムは、メンデルスゾーンの「秋の歌」から始まった。
ブラームス、マーラーと進み、モーツァルトのオペラ「魔笛」から(わが心は地獄の復讐に燃え)。
有名な「魔笛」のハイライトが、ソプラノで激しく歌い上げられる。
 
ソプラノ、メゾソプラノの二人と、ピアノの方も、音大を出、国内・国外のコンクールでいくつもの受賞歴がある。
音楽家というのは、音大に入り、卒業するまでに莫大なお金がかかる。
卒業しても、先生に師事し、コンクールに挑み、またお金を払って勉強しながら音楽を続けていく。
この歌声は、大変な費用と、日々の研鑽から生まれてくる。
努力と音楽への情熱が、彼女たちのプライドを支える。
だからこそ、彼女たちは凛として美しいのだ。
「魔笛」を聴きながら、バーンスタインが日本の指揮者、佐渡裕に言った言葉を思い出した。
「Life can be beautiful.」
 
グノーのオペラ「ロミオとジュリエット」から(私は夢に生きたい!)も、
ヴェルディのオペラ「ドン・カルロ」から(おお、むごい運命)も、
すばらしかった。
 
帰り道、大きな月が雨上がりのアスファルトを照らす。
「魔笛」のソプラノが耳の中でぐるぐる回る。
夜の空に、飛行機雲がひと筋。
Life can be beautiful.
 
 
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