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寒風吹きすさぶビルの谷間で春

大阪駅近辺のデパートやファッションビルに入ると、売り場のファッションは春色。パステルカラーの花柄や、レースの薄物がひらひらと並ぶ。お花屋さんをのぞくと、黄色い変わり咲きのチューリップ。春だな~、ぽわ~ん。  ビルから一歩外に出ると、今年一番の寒波が震え上がる風を吹き付ける。さむ~。またビルにもどってお花屋さんに駆け込むと、春色のスイートピー。大好きなコデマリも。ぽわ~ん。   ...

バブル絶頂期と佐川急便と府中のお話

テレビでは、バブル絶頂期のエピソードを、時々まことしやかに語っている。経済が右肩上がりだった時代。まるで黄金の国、ジパングのようにお金があふれ、誰もが土地やマンションに手を出し、若者はブランド品を贈りあい、ディスコで夜中まで踊っている…。 私の周りのバブルの時代は、今とたいして変わらなかった。当時、一人暮らしだった私は会社のお給料だけでは苦しく、会社に内緒で二人の子どもの家庭教師もしていた。お...

母の誕生日、長女の哀しみ

この極寒の二月、母は生まれた。その母への贈り物を買いに、天王寺の「Q’s MALL」でショッピング。田舎では手に入らない、都会の洋服をプレゼントにするのだけれど、これが難しい。デパートで売っているような「ばりっとおしゃれ」な服では、年取った母が田舎で着るのに気恥ずかしい。ちょっぴり都会のテイストがあるものの、田舎のおばちゃん風。この微妙な感じが、喜ばれるのだ。 母は、今でもほっそりしている。私...

春の足音を聞きに

1月の終わりに梅を見に行った、藤井寺は道明寺天満宮。先週の土曜日、開花の様子を見にいってみた。   二週間前は紅梅が3本咲いていただけ。でも、今回は、白い梅もちらほら。  「早梅の 片はなびらを 立つるあり」 今村泗水  この頃の、咲き始めた花を詠んだのだろう。寒い時期から、いち早く花びらを開いてゆく梅の花。春の足音を届けてくれる。  もちろん紅梅も、たくさん咲...

諸行無常の寂光院、リベンジ三千院

晴天に恵まれた大阪。三連休の中日に、家にくすぶっているとはもったいない。そう言って、朝食のあと、突然決めた外出。ナビに行先を設定すると、八尾からわずか1時間半。近いな~。 行先は、京都、三千院。いいお天気で、車の中では厚着しすぎちゃったね、なんて言いながら…。ところが、三千院が近づくにつれ、空気が冷たく張りつめてくる。  大原は、雪景色!寒いけれど、美しい。  三千院に行く前に...

味覚は記憶の川をさかのぼる~サンマルク ランチの女王

味覚というものは、楽しい記憶とともに心に刻まれる。 ある日の午後、我が家に入ったチラシで、かつて住んでいたところにあったお店が、ここ八尾にもあることを知った。「ベーカリーレストラン サンマルク」。 早速訪ねてみると、お店は山本の川沿いにあった。ここは、秋には桜並木の紅葉が美しかったところ。   私たちは、チラシに載っていた「ランチの女王コース」を注文。以前住んでいたところにあっ...

春の予感とオオサカフユザクラ

大阪は堺市にある大泉緑地。気温が17度になった昨日、散歩にでかけた。大きな緑地公園。以前は子どもを遊ばせるために、ずいぶん緑地公園を訪ねたけれど、今は大人二人で春を探しに。  まだまだ木々は冬。                   <オオイヌノフグリ> でも、ふと足元を見ると、枯葉の間に薄紫の花。毎年、この花に出会うと春を知らされる、オオイヌノフグリ。かわいそうな名前だけれど、大...

二番目のおすすめは借景―くにたち駅前ドトール店

「今日は富士山がよく見えるよ!」元旦の朝、散歩にでかけた義母が、夫の携帯に電話をかけてきた。国立駅から左に数百メートルほど歩くと、急勾配の坂道になる。その坂を上がると、冬の朝、そこからは富士山が見える。  その坂からは、もう国分寺市。住所が変わったことを、マンホールが教えてくれる。  一番上の文字は、めずらしく草書体で「国分寺」。市の花さつき。周りを囲む波状のデザインは、軒先瓦。&n...